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「これからも私たちと一緒にいてください、約束です!」≠ME(ノットイコールミー) 約束の地・日本武道館2DAYSは次なる夢への架け橋となる

福岡・兵庫・広島・埼玉・宮城と、日本各地を回ってきた≠MEの全国ツアー2023「We shout “I am me.”」の千秋楽公演が、6月30日にグループ最大のコンサート会場となる東京・日本武道館で開催された。29日と合わせて2DAYS開催となった日本武道館には、各日8,000人、計16,000人ものファンが駆けつけた。

終盤で披露した『「君と僕の歌」』で「大きいステージに連れてきたよー!!」という冨田菜々風のメッセージと、その想いをくんだファンたちの盛大な拍手が沸き起こった。かねてから≠MEが掲げてきた日本武道館公演という大きな夢は、この日、メンバーとファン全員の絆の証として結実した。

メンバーたちのデビュー間もない頃の映像と共に『Overture』が始まると、色とりどりの衣装をまとった12人が横一列で舞台上に登場。グループ名を冠した1st Song『≠ME』で幕が開けると、待ちわびていたファンの熱気は一気に急上昇。阿吽の呼吸で繰り出される客席からのコールによって一瞬で会場が一体となり、落ちサビ前の「好きだー!」コールで喜びを爆発させた。続くデビューミニアルバムのリード曲『秘密インシデント』ではメンバーがステージの横幅いっぱいに広がり、ファンたち一人ひとりに手をふったり目線を交わしたりと、今日という日を共に迎えられた喜びをわかちあった。

≠MEというグループの原点を象徴する2曲を披露すると、ここからは12人それぞれの多彩さを色濃く映し出すカップリング&ユニットゾーンに突入。菅波美玲がセンターの『マシュマロフロート』ではハンドクラップで会場が一体となり、谷崎早耶・冨田がセンターの『好きだ!!!』では、蟹沢萌子と冨田、櫻井ももと菅波がトロッコで会場を一周しながらファン一人ひとりにファンサービスを届けた。曲のクライマックスで「大好きだよーっ!!!」と冨田がアドリブを繰り出すと、客席も大歓声で応える。鈴木瞳美がセンターの『ポニーテール キュルン』では、「とびきりの愛、届けてー!」という鈴木の呼びかけに「超絶かわいい、ひぃちゃん!!」とファンたちもレスを返し、おなじみの“ガチ恋口上”も日本武道館に響き渡った。


「日本武道館に立たせていただけることは当たり前ではなくて、たくさんのファンの皆さんに支えていただいてるからこそです。本当にありがとうございます」(蟹沢)、「デビューしたての頃の私たちに『日本武道館に立つ日がくるよ』って言っても絶対信じないと思うのですが、皆さんの応援のおかげで今日このステージに立てています」(尾木波菜)、「≠MEは初めて日本武道館という素敵なステージに立たせていただいたんですけれども、今日が私たちの次の大きな夢に繋がる素敵な日になるように精一杯頑張りたいと思います」(鈴木)と、日本武道館でツアーを開催できた喜びを改めて噛みしめるMCタイムを経て、再びユニットゾーンが再開。

「しおみる様のお通りだー!」のセリフと共に登場した永田詩央里と本田珠由記による『2時半ろけんろー』で可愛さ全開な空間を作り出したかと思えば、流麗なピアノソロからのギャップで魅了した『薄明光線』では蟹沢・櫻井・冨田が歌唱力を存分に発揮し、その勢いのままメンバーのサイン入りカラーボールが客席上に投げ入れられた『ウルトラレアキッス』と『サマーチョコレート』、蟹沢と冨田の艶やかな歌声とダンスが会場を赤一色に染めた『ピオニーズ』、河口夏音が「雰囲気イリュージョン」と題した瞬間移動芸が披露された『こちらハッピー探検隊』と、怒涛の展開が続き会場の熱気もますます上昇していった。

中盤、重低音の効いたBGMが流れはじめたかと思うと、制服風の衣装に着替えたメンバーたちが登場し、怒涛のダンスゾーンがスタート。ラジオやバラエティ番組、舞台など様々な分野に活動の幅を広げてきた≠MEだが、パフォーマンスこそが自分たちの真骨頂なのだといわんばかりのキレキレのダンスを見せつける。

その重厚な雰囲気をまとったまま『天使は何処へ』が始まると、息遣いが聞こえそうなほどの緩急の激しいダンスで圧倒的なパフォーマンス力を見せつけた。続く『P.I.C.』では、4人のピエロを交えたステッキと杖、ハットの小道具を使う演出で楽曲な新たな一面を見せると共に、尾木がステッキを使うバトントワリングを披露。重すぎる女性の恋心を描く『チョコレートメランコリー』では、「一緒に行くって約束したでしょ?」(菅波)、「君とだったら…私怖くないよ」(谷崎)というセリフに歓声がわきつつも、前半のハイテンションさとは対象的なダークでゴシックなサウンドと世界観で会場を魅了した。

するとここで、日本武道館での公演開催が発表された際のドキュメント映像が上映される。「素直に嬉しいっていう気持ちが一番なんですけど」(櫻井)、「不安の方が大きかった」(本田)、「ちゃんと責任をもってパフォーマンスしないといけない」(永田)と、喜びと不安が絡み合う心情を吐露したメンバーたち。一方で、姉妹グループであり、先んじて日本武道館に立った=LOVEの背中を追い続けてきた≠MEにとって、日本武道館は目標のステージであり続け、いつかハレの舞台で実現することを夢見ていた「メンバーみんなが憧れていた演出」(鈴木)があったという。「リミッターを外して思いっきり楽しんでいただけたら」(蟹沢)という声に合わせて舞台に登場したのは、≠MEのコンサートでは初となるギター・ベース・ドラム・キーボードのバックバンド。
バンドサウンドに乗せてパフォーマンスする『す、好きじゃない!』では恋する女子の甘酸っぱい心情がより鮮明になり、ファン全員でマフラータオルを回す『クルクルかき氷』では、落合希来里が全員を巻き込んでウェーブを起こし会場中に響き渡る歓声も最高潮に達する。その熱に押されたかのように『「君の音だったんだ」』では冨田の伸びやかなヴォーカルが一段と輝きを放ち、かと思えば続く『はにかみショート』の冒頭、メローなイントロを奏でるキーボードに冨田がしっとりとした美声を響かせる緩急のある演出に、観客たちは思わず息を呑む。さらに、Aメロに入りバンドテイストへと曲調がガラッと変わったところで櫻井がドラムパフォーマンスを初披露するなど、バンド編成ならではのサプライズ演出を次々と繰り出しファンを驚かせる。


次の『君はスパークル』ではツアーを休養していた川中子奈月心が久々にセンターのポジションで唯一無二の歌声を響かせ、「大きいステージに連れて行く」という歌詞が今回の日本武道館公演を象徴するかのような『「君と僕の歌」』ではエメラルドグリーン一色に会場が染まると、「歌声を聞かせてください!」(蟹沢)という合図と共に会場のファン全員で「僕はここで歌う」から始まるサビを大合唱。

クライマックスで「大きいステージに連れてきたよー!!」とアドリブを入れた冨田は、『「君と僕の歌」』に込めた特別な想いを次のように語った。「『「君と僕の歌」』は私たち≠MEとファンの皆さんとの約束の曲です。この曲では目を閉じる振り付けがあるんですけど、その時に私はいつも「大きいステージに立ったら、こんな景色が見えているだろうな」って想像しながらパフォーマンスしてきました。そして今日、パッと目を開けた時、エメラルドグリーン色の、私たち≠MEのカラーに染まった会場が目の前に広がっていました。『夢って本当に叶うんだ』って思えた瞬間でした。今日、日本武道館に立てたことで、私たちはこの先もきっと同じように夢を叶えていけるって思いました。その道の途中にはきっと乗り越えないといけないこともたくさんあるだろうけど、これから先もずっとファンの皆さんが一緒にいてくださったらすごく心強いです。だから、これからも私たちと一緒にいてください、約束です!」。
この声に応えるように会場中から声援と拍手が送られると、プロデューサーであり作詞を手掛ける指原莉乃も「切な明るソング」と表現した失恋ソング『まほろばアスタリスク』を最後の曲として披露。会場全体が公演が終わる切なさに包まれつつも、「これからも≠MEについてきてくださーい!」という、願いでありファンとの誓ともとれる冨田のメッセージで締めくくられ、≠MEの日本武道館公演は終演を迎えた。

しかし、最高のパフォーマンスを目の当たりにしたファンの高揚感は収まらない。鳴り止まない「ノイミー!」コールに応えてメンバーが再登場すると『自分賛歌』でアンコールがスタート。「まだ隣にいて Love you」という歌詞で締めくくられる『このままでモーメンタリ』と続き、公演が終わってしまう寂しさにメンバーたちの声が優しく寄り添う。MVさながらにマイクスタンドが置かれた次曲『虹が架かる瞬間』では、≠MEのメンバーとファンが同じ時、同じ場所に共にいることの喜びを改めて噛みしめた。

多幸感に包まれたまま最後のMCタイムに突入すると、TV特番「ノイミーステーションTV」放送決定のサプライズアナウンスが。ABCラジオ『ノイミーステーション』が、地上波のTV番組としてABCテレビにて8月5日に放送されること受け、蟹沢は「ABCラジオ『ノイミーステーション』では私たちの新しい一面を引き出していただいたりだとか、色々な経験をさせていただいているので、どんな内容になるのか楽しみにしていただいたら嬉しいなと思います! ぜひご覧ください、感謝をこめて頑張ります」とメンバーを代表して喜びのコメントを残した。

そして日本武道館公演は、いよいよ『≠ME』で本当のクライマックスを迎える。「今までとは違う自分をみんなに経験してほしい」。≠MEのグループ名に込められたその想いを最後の曲に乗せ、≠ME全国ツアー2023「We shout “I am me.”」は幕を閉じた。

TEXT:東海林直樹


◾️セットリスト ※6月30日(金)公演
0.Overture
1.≠ME
2.秘密インシデント
3.マシュマロフロート
4.好きだ!!!
5.ポニーテール キュルン
6.2時半ろけんろー
7.薄明光線
8.ウルトラレアキッス
9.サマーチョコレート
10.ピオニーズ
11.こちらハッピー探検隊
12.天使は何処へ
13.P.I.C.
14.チョコレートメランコリー
15.す、好きじゃない!
16.クルクルかき氷
17.「君の音だったんだ」
18.はにかみショート
19.君はスパークル
20.「君と僕の歌」
21.まほろばアスタリスク
アンコール
22.自分賛歌
23.このままでモーメンタリ
24.虹が架かる瞬間
25.≠ME

◾️セットリストプレイリスト公開中!

各配信サイトはこちら
https://lnk.to/Budokan_Setlist

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