「ケンとメリー~愛と風のように~」で知られるBUZZ、BUZZ NEXTとして再出発のステージ 坂崎幸之助、大野真澄、小林啓子らと共に響かすコーラス
「BUZZ NEXTの新しい相棒を紹介します。百田忠正」
日産スカイラインCMソング「ケンとメリー~愛と風のように~」などの楽曲で知られるアーティストBUZZのメンバーである東郷昌和が新たなメンバー・百田忠正を迎えて結成されたBUZZ NEXTが、15日に「BUZZ NEXTコンサート」を東京・有楽町 I’M A SHOWにて開催した。
在りし日の東京の風景を映し出すオープニング映像と共に美しいコーラスのインスト曲「レクイエム Ⅰ」が会場を包み込む中、メンバーがステージ上に登場し明転すると、印象的なアコースティック・ギターのイントロから「TOKYOサンバ」を1曲目に披露。続いて、「BYE BYE PARTY」を披露し、BUZZの止まっていた時計の針が色褪せない演奏・歌唱によって再び動き出し、1970年代のBUZZサウンドが観客の目の前で見事に甦った。
東郷は、「どういう形でまたBUZZの音楽ができるだろう」と思っていたところ、今年の4月に百田と一緒にBUZZの楽曲を歌うライヴを開催したことがきっかけとなり、BUZZ NEXTの結成、今回のコンサートの開催に至ったと経緯を話す。新メンバーの百田も「東郷昌和さんと一緒にBUZZ NEXTとして活動することになりました。百田忠正です。宜しくお願いします。」と深々と頭を下げ、観客から温かい盛大な拍手が送られた。
3曲目に披露されたのは、作詞・高橋幸宏、作曲・高橋信之の兄弟による共作「さよなら列車」。同じく幸宏が詞を書き、東郷が曲をつけた「出来るだけいつものように」を披露し、東郷は『幸宏が詞を書いて、僕がこの曲を付けた時に、幸宏くんが「ピッタリに曲を付けてくれたね」と言った』とこの楽曲を制作した当時を回想すると共に、「幸宏と僕の共作も色々ありますが、かなり好きな曲です」と語った。
ここで本日1人目のゲストとなるTHE ALFEEの坂崎幸之助が登場。坂崎は、THE ALFEEでBUZZの楽曲のカバーをレパートリーとしていたこともあり、その中でも特に好きな楽曲であるという「さらばTOKYO」をBUZZ NEXTとコラボする形で演奏した。BUZZの2声のコーラスに坂崎が加わることで3声コーラスとなり、BUZZの楽曲に新たな響きをもたらした。
一度バンドメンバーは退場し、坂崎がMCを務める番組にゲスト出演した際に好評だったという、ビー・ジーズの「マサチューセッツ」「ニューヨーク炭鉱の悲劇」「ラヴ・サムバディ」3曲のメドレーを坂崎のギターでの伴奏と3人のコーラスのみで歌い上げる。
更に本日2人目のゲストである元ガロの大野真澄を迎え入れ、大野が東郷、百田それぞれとの初対面のエピソード等を軽快に披露すると会場全体が笑顔と和やかなムードに包まれた。大野、坂崎による2人のギター演奏と4人のコーラスで披露されたのは「ひとりぼっちのあいつ」「ジス・ボーイ」「恋のアドバイス」のザ・ビートルズメドレー。アコースティックの弾き語りで演奏された2つの洋楽メドレーは、コーラスが持つ美しさをより一層堪能することができた。
ラジオの生放送へと向かう坂崎とはここでお別れとなり、BUZZの2ndアルバム「レクヰエム・ザ・シティ」の楽曲と2つの洋楽メドレーで構成されたBUZZの初期を再現する第1部が終了。再びバンドメンバーがステージに戻り、ここからは活動期間を経て発展していった時期のBUZZを思わせる第2部へ。BUZZの2ndシングル「朝」を、この楽曲の作詞を手掛けた大野とBUZZ NEXTの3人で歌唱するという貴重なコラボ。続いて披露された「南の街へ」は、BUZZの相棒である小出博志が作詞・作曲の1曲。東郷は小出の作品の中でも大好きな1曲で、この曲を歌った百田の歌声を聴いて「一緒にやろう」と東郷は決意したのだと言う。東郷の2人の相棒への思いが詰まったエピソードであった。
3人目のゲストの小林啓子が登場。デビュー当時からBUZZと交流があり、思い出話に花を咲かせる。小林のメインヴォーカルで披露されたのは「誰もいない部屋」。歌詞の内容や空気感を絶妙に体現する小林の歌声に、観客たちは歌の世界観へと引き込まれていった。続いて「Refrain」、BUZZのライヴではクライマックスに披露されていた「あなたが消えそう」、ピアノの弾き語りで「君を迎えに来たよ」を披露して第2ブロックを終えた。
ここからは、BUZZ NEXTがこれから先どんな音楽をやって行くのかを披露する第3部。まずは、ジョン・レノンの「オー・マイ・ラヴ」を、バンドメンバーも含めた幾重にも重なるコーラスで演奏。そして、ここで遂にBUZZ NEXTとしての新曲の披露へ。新曲1曲目は、「あのビルとビルの間に浮かぶ雲が好きなんです~WORLD HAPPINESS~」。この楽曲は東郷との幼馴染である高橋幸宏の一節の詩をベースに、幸宏の兄である高橋信之が作詞・作曲をしたもの。続く新曲2曲目は、これまでのBUZZには無かった激しいロックンロール・ナンバー「UNFORGETTABLE ROCK’N’ROLL」。新曲3曲目は、人生を振り返って今の自分と向き合う男を歌った「振り返る事ばかり」。歌詞の内容は、今のBUZZ NEXTだからこそ表現できる普遍的な”愛”を歌ったものとなっており、これが今後のBUZZ NEXTの1つのテーマとなっていくのだろう。そして最後に披露されたのは、年齢を重ねながらも友と未来への歩みを進めていく決意やメッセージが感じられる新曲「OLD FRIENDS」を歌い上げ、メンバーはステージを後にした。
鳴りやまぬ拍手の中、今回のライヴのために製作されたBUZZ NEXTのTシャツに身を包んだメンバーが再び登場。最後に東郷からは、「もっともっと色んな曲を作って、色んな曲を提供し、色んなものを皆さんに聴いていただきたいと思います。本当に今日はありがとうございました。」と今後の活動への意欲も見せる挨拶で締めくくり、東郷が奏でる優しいピアノの音色に続いて歌われたのは、BUZZのデビュー曲「ケンとメリー~愛と風のように~」。この日最後に披露された1曲は、新曲「ここに一つの」で会場いっぱいにコーラスを響かせ、休憩なしのノンストップで繰り広げられた2時間超のステージを締めくくった。
終演後には、目を赤らめながら会場を後にするBUZZのファン、当時のBUZZを知らないであろう若年のファンの姿も見え、これまでのBUZZとBUZZ NEXTの未来を繋ぐ役割となった今回のライヴ。今後のBUZZ NEXTの活動にも注目していきたい。
Streaming+視聴チケット
チケット販売期間:10月20日20:00まで
アーカイブ配信期間:10月20日23:59まで
視聴チケット価格:2,500円(税込)
配信チケット販売ページ:https://eplus.jp/buzz_next/
BUZZ NEXT コンサート セットリストプレイリスト
https://lnk.to/BUZZNEXT2023
※未配信曲・新曲は除く●出演
BUZZ NEXT(東郷昌和・百田忠正)、平野融、五十棲千明、伏見蛍、清水淳
●ゲスト
坂崎幸之助、大野真澄、小林啓子
●プロデュース
高橋信之●セットリスト
1.TOKYOサンバ
2.BYE BYE PARTY
3.さよなら列⾞
4.出来るだけいつものように
5.さらばTOKYO(BUZZ NEXT + 坂崎幸之助)
6. ビー・ジーズ メドレー(マサチューセッツ~ニューヨーク炭鉱の悲劇~ラヴ・サムバディ)
(BUZZ NEXT + 坂崎幸之助)
7. ザ・ビートルズ メドレー(ひとりぼっちのあいつ~ジス・ボーイ~恋のアドバイス)
(BUZZ NEXT + 坂崎幸之助+⼤野真澄)
8.朝(BUZZ NEXT + ⼤野真澄)
9.南の街へ
10.誰もいない部屋(BUZZ NEXT + ⼩林啓⼦)
11.Refrain
12.あなたが消えそう
13.君を迎えに来たよ
14.オー・マイ・ラヴ(ジョン・レノンのカバー)
15.あのビルとビルの間に浮かぶ雲が好きなんです~WORLD HAPPINESS~
16.UNFORGETTABLE ROCK’N’ROLL
17.振り返る事ばかり
18.OLD FRIENDS
<アンコール>
19.ケンとメリー~愛と⾵のように~
20.ここに一つの●開催日時
2023年9月15日
17:30開場 / 18:30開演●会場
東京都・有楽町 I’M A SHOW