ENVii GABRIELLA、初東名阪ツアー『〜THE CABARET〜』ファイナル公演レポ「もっとたくさんのGAViiが乗り込める豪華客船にしたい」

　アンコールではまず、「オダマリナサイ」と「豪華ネェサン」をメドレー形式で。HIDEKiSMがフロアに向かって投げキッスを贈っている横でTakassyとKamusが笑顔で言葉を交わしたり、YouTubeの動画で登場したカラオケルームの絶叫を彷彿させる1シーンがあったりと、3人もリラックスした雰囲気だ。

　MCではまず「今回は『Metaphysica』という新しいアルバムを引っ提げてのツアーであり、「CABARET」という曲のコンセプトに則って本編をやってきた」とTakassy。「皆さんに楽しんでいただきたい一心で作ったCD。自信があります」と言葉を添えると、HIDEKiSMも「発売前も発売されてからもずっと聴いている。聴き応えバツグンだし、解釈をしていても楽しい。皆さんに愛してもらえる作品になっていると思う」と語っていた。その後は芸能人の基準についての話題から音楽番組の収録裏話などで盛り上がり、Kamusが進行する告知のコーナーではサンリオピューロランドでのライブが決定したことを発表。GAViiからの盛大な拍手が寄せられていた。

　改めてこれまでを振り返るMCでは、「ここに立てたのは皆さんのおかげ。東京に出てきて、悩んだり、それこそ死んじゃおうかなと思った時もあったけど、支えてくれた人がいたから生きてこれた。そういう人を大切に、エンガブをやっていきたい」とKamus。HIDEKiSMは「たくさんのスタッフの方がエンガブを応援してくれている。その気持ちに応えていかなきゃというプレッシャーもある。でもこのエンガブという船を守って、もっとたくさんのGAViiが乗り込める豪華客船にしたい」と抱負を語った。リーダーのTakassyは1曲目に披露した「Finally Found You」の歌詞に触れ「私たちはLGBTQの一員だけど、それを掲げるのではなく逆にそういう言葉がなくなればいいなと思って、全力で、自然体でやっている。いつでも皆さんの明日の糧になれるように、そしてこれからもエンガブの曲を楽しんでもらえたら嬉しい」と笑顔で締めくくり、すでにたくさんの人がその思いに共感し励まされている「イキル」を披露した。そして迎えたラストはもちろん「ハッピーハッピーウェイウェイドンチー」。中盤からはバックダンサーたちも乱入し、中でも屈強な2人の力によって”今日も美人が止まらない”HIDEKiSMこと「どんちーの教祖様」がせり上がって来るという破壊力抜群の演出も実現（笑）！　直後に現れたTakassyのラスボス感、うろたえるKamusの図も最高で、これ以上ないほどの多幸感に包まれ大団円を迎えた。

　映像で見る以上に高く細いピンヒール。目を見張る美しさと漲るパワーで圧倒するパフォーマンス。とことん楽しみ、楽しませるプロフェッショナルなステージング。「総合エンターテイメントユニット」と称されるENVii GABRIELLAの魅力を様々な角度から目撃することができたツアーファイナルだったが、3人が描いている次なるビジョンもきっと、我々の想像を遥かに超えるものとなっているはずだ。（山田邦子）

ENVii GABRIELLA オフィシャルサイト
https://engab.jp/