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BUZZ東郷昌和、結成までの経緯とスタジオ・アルバム5作品の秘話を語る

1970~80年代、フォーク、ロック、ニューミュージックといった音楽ジャンルで、日本の音楽シーンにおいて革新的な作品を世に送り出した、キングレコードの社内レーベル”POPSHOP”の作品群が順次サブスク・ダウンロード配信開始となった。
“POPSHOP”レーベルを代表するアーティストであり、日産スカイラインのCMソング『ケンとメリー~愛と風のように~』などの楽曲でも知られるBUZZの東郷昌和がキングレコード時代のスタジオ・アルバム5作品を振り返るセルフライナーノーツをお届けする。

BUZZ

僕達のデビューアルバムです。
そもそも、BUZZって、グループはデビューすることになって結成されたので、アマチュア時代は別々に活動していました。
僕はアマチュアバンドは中学3年生から、高橋幸宏(YMO、サディスティック・ミカ・バンド、『ケンとメリー~愛と風のように~』作曲家 高橋信之の弟)等と、ロックバンドをやっていて、もっぱら、ダンスパーティのバンドでした。当時、高橋信之氏が、CM作曲家だったので、アルバイト的に、CMソングを歌っていました。
そして、大学に入り、ライブをやろうということになり、幸宏に「なら、もう1人シンガーが欲しい」と言ったら、彼が、サポートしていたバンドのボーカリストだった、小出博志を紹介してくれて知り合い、CMも、一緒に歌うことになった流れで、BUZZ結成になりました。
だから、『ケンとメリー〜愛と風のように~』、そして、このアルバムで、BUZZのサウンド、個性が出来ていったんです。
アマチュア時代は、合唱団にいて、PPM(ピーター・ポール&マリー)のマリー役をやっていたという博志と、ロックバンドで、シャウトしまくっていた僕とのハーモニーは、自分で言うのもなんですが、唯一無二の物だったと思います。
そして、このアルバムは、基本のアレンジは高橋信之氏ですが、アマチュア時代からの仲間、幸宏、小原礼(SKYEベーシスト)、高中正義、ユーミン等で、それぞれがスタジオでアイデアを出し合ってレコーディングして、バラエティー豊富な気心通い合った仲間で作ったアルバムになりました。
ちなみに、ジャケットは2人のイラストになっていますが、ベーシスト小原礼が、ササーっと、僕達を書いたのを信之さんや、スタッフが気に入ってジャケットにしました。

『BUZZ』1973年発表
配信URL:https://lnk.to/BUZZ_1st

レクヰエム・ザ・シティ

このアルバムは、僕達は東京生まれ、東京育ちなので、よく『東京の人には故郷がないから』などと言われていて、確かに東京には、故郷の感覚や空気感はなく、そういう意味では故郷とは呼べないかもしれない。僕たちにとっての故郷は?というコンセプトから始まりました。
でも、華やぐ街の中にも、ネオンの中にも哀愁があったり、懐かしさがあったりして、アスファルトに囲まれた東京には利便性だけじゃなく、心休らぐ場所があって、僕達にとって帰る場所は東京しかないんですってことを伝えるアルバムになりました。
それと、感動したり共感したりする曲は男女間の愛情だけじゃなく、日常で、ふとした時に感じる寂しさ、せつなさ、愛おしさにもあるってことを表現したかったこともあります。

『レクヰエム・ザ・シティ』1974年発表
配信URL:https://lnk.to/BUZZ_RTC

君を迎えに来たよ GENTLE MIND FROM BUZZ

このアルバムは、シングル『あなたを愛して』が、吉田拓郎さんが、書いた曲だった関わりもあり、制作に拓郎さんの事務所のユイ音楽工房も携わりレコーディングされ、全体的に、シングルっぽい、わかりやすいメロディ、内容、曲構成の曲が並んだアルバムです。
前作とは真逆で、ラブソングばかりです。
それで、ファン(特に女性)には、人気の高かったアルバムです。
サブタイトルになってる曲『君を迎えに来たよ』は、僕たちは比較的、悲しいテーマの曲が多かったので、ステージの最後に、お客さんをうなだれさせたまま帰しちゃダメだと言うことで、悲しい曲の最後に、顔を上げ、暖かい気持ちで帰ってもらおうというと作った曲です。

『君を迎えに来たよ GENTLE MIND FROM BUZZ』1976年発表
配信URL:https://lnk.to/BUZZ_GMFB

風のゆくえ~WE LOVE POPS~

デビューして4、5年経ち、ステージを重ねてきた僕たちは、ドラム、ベース、ギターを加えて、バンドサウンドのステージにし始めました。
それで、このアルバムは、そのステージでのメンバーで、合宿レコーディングという形で、レコーディングスタッフと、高橋信之氏を加えて作りました。レコーディングが終わって、夜は反省会をしつつ、ゲームをしたり楽しい数日間でした。
最後に一発録りで、やりたいように歌いたいようにパフォーマンスして作った曲『そう・ろんぐ』も入れ、とても暖かいアットホームな楽しいアルバムになったと思います。

『風のゆくえ~WE LOVE POPS~』1978年発表
配信URL:https://lnk.to/WE_LOVE_POPS

A new day A new time

このアルバムはプロデューサーとして、作曲家、筒美京平氏を迎えて作ったアルバムで、さすが、とてもポップなアルバムに仕上がりました。
制作当時、僕は京平さんにへばりついて(笑)いろいろ質問し、「やはり、シンガーの作るメロディと、僕たち、職業作曲家が、作るメロディは違うよねぇ」と言われ、コード進行、メロディの作り方等、聞きました。
そして、京平さんが、「若手で僕が気に入ってるアレンジャーを加えていい?」と連れてきたアレンジャーが大村雅朗氏でした。

『A new day A new time』1979年発表
配信URL:https://lnk.to/BUZZ_And.Ant


BUZZ NEXT コンサート開催

◾️タイトル:BUZZ NEXT コンサート」2023年9月15日(金) 17:30開場/18:30開演
◾️会場: I’M A SHOW(東京・有楽町)
◾️出演:BUZZ NEXT(東郷昌和・百田忠正)、平野融、五十棲千明
◾️ゲスト:坂崎幸之助、大野真澄、小林啓子
◾️プロデュース:高橋信之
◾️チケット:全席指定 7,700円(税込)*未就学児入場不可
◾️チケット販売:8月5日(土)10:00~
https://sunrisetokyo.com/detail/23631/

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