映画『MELT メルト』7月25日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国順次公開/日本版予告編、本ビジュアル、場面写真解禁!

儚くも美しい、わたしの<復讐劇>
『CLOSE/クロース』の製作スタッフが贈る、
美しくも残酷な衝撃のリベンジ・スリラー!
STORY
ブリュッセルでカメラマン助手の仕事をしているエヴァは、恋人も親しい友人もなく、両親とは長らく絶縁している孤独な女性。そんなエヴァのもとに⼀通のメッセージが届く。エヴァの少女時代に不慮の死を遂げた少年ヤンの追悼イベントが催されるというのだ。そのメッセージによって13 歳の時に負ったトラウマを呼び覚まされたエヴァは、謎めいた大きな氷の塊を車に積み、故郷の田舎の村へと向かう。それは自らを苦しめてきた過去と対峙し、すべてを終わらせるための復讐計画の始まりだった……。
監督:フィーラ・バーテンス 出演:シャーロット・デ・ブリュイヌ(エヴァ大人)、ローザ・マーチャント(エヴァ少女)
原作:「Het Smelt」(2015)
2023年/ベルギー、オランダ/オランダ語/111 分/シネスコ/5.1ch/原題:Het Smelt/英題:When It Melts/日本語字幕:草刈かおり
提供:ニューセレクト、キングレコード/配給:アルバトロス・フィルム/後援:駐日ベルギー大使館、オランダ王国大使館/映倫区分:PG12
©Savage Film – PRPL – Versus Production-2023
映画には観る者に勇気や希望を与える力があるが、それとはまったく逆のネガティブな吸引力をみなぎらせ、おぞましい結末へと突き進む異端的な作品もある。俗に“胸糞映画”とも呼ばれるそれらの映画は近年、絶望的なバッドエンディングに打ちのめされた観客が、SNSにその衝撃体験を投稿し、密かな盛り上がりを見せるという現象が起こっている。『オーバー・ザ・ブルースカイ』(12)で演技を高く評価され、女優として20年以上のキャリアを持つベルギーのフィーラ・バーテンス監督が放った長編デビュー作『MELT メルト』は、まさしくその系譜に連なるであろう新たなトラウマ映画である。エヴァという主人公の13歳の少女を軸に、大人になったエヴァが忌まわしい過去を回想する形で物語が展開していく。ひとりの少女の日常を容赦なく破壊し、ほぼ永遠に人生を狂わせてしまうトラウマとは、いかなる惨劇によってもたらされたのか―。上質なミステリー映画のように巧みな構成で真実を明かしていく本作は、2023年のサンダンス映画祭で最優秀演技賞(ワールド・シネマ・ドラマティック部門)に輝き、ベルギーのアカデミー賞たるマグリット賞で最優秀フランドル映画賞を受賞するなど、クオリティの高さにおいても絶賛を博し、世界の映画祭を席巻!大人のエヴァを演じたのは『トリとロキタ』のシャーロット・デ・ブリュイヌ。13歳のエヴァを繊細に体現し、サンダンスで賞を得たローザ・マーチャントは、これが長編映画デビュー作となる。さらには『トリとロキタ』『CLOSE/クロース』のプロデューサーが名を連ね、新人監督のリスクを恐れぬプロジェクトをバックアップしている。バーテンス監督は、不安定に揺らめくカメラワークを多用し、閉塞感が渦巻く映像世界を構築。トラウマを専門分野とする心理学者の協力を得て、人間の心の痛みや孤独という普遍的なテーマを探求した。観客に覚悟を求める救いようのない話でありながら、どこか共感をも誘うリアルなキャラクター描写が、いっそう不穏な胸騒ぎを呼び起こす。近年のベルギー映画界では『CLOSE/クロース』のルーカス・ドンなど、新世代のフィルムメーカーが脚光を浴びているが、バーテンス監督もその流れをくむ新たな才能と言えよう。無邪気さと背中合わせの子供の残酷さ生々しくあぶり出し、過去のパートと大人のエヴァが一心不乱に恐ろしい計画を進めていく現在のパート。両パートが共振し濃密な緊迫感を高めていく、儚くも美しいリベンジ・スリラーが誕生した!
解禁となった本ビジュアルは、涙を流す13歳のエヴァが写し出されており、何かに怯えたような目、不安と恐怖が入り混じった表情と併せて「溶けるまえに思い出して。」という意味深なキャッチコピーが添えられている。いったい何が溶けるのか―?儚くも美しい、<復讐劇>とは―?謎めいた不気味さが漂うビジュアルとなっている。併せて場面写真も到着。子供時代のエヴァが幼馴染と仲睦まじく遊んでいるシーンや彼女の冷静な表情、また現在のエヴァ等、様々な姿が切り取られている。公開された日本版予告編では、冒頭から「13歳の夏休みに起きた―人生を変えた出来事」といった不穏なワードにはじまり、「女の子が必要だ」「シラケさせるなよ」といったエヴァと幼馴染が交わす意味深なセリフも飛び交い、ただならぬ空気が漂うなか過去と現在が交錯していく。当時、エヴァと幼馴染との間で行われていた「ゲーム」とは何なのか、現在のエヴァが大人になった彼らと再会を果たす様子も明らかに…。果たしてどのような展開が待っているのか、緊迫感とともに引き込まれていく予告編が完成した!また、いち早く本作を鑑賞した著名人たちよりコメントも到着。映画監督の内藤瑛亮は「理不尽過ぎる。でも現実だ。覚悟して観て欲しい。」と、本作の衝撃の深さを追求し、映画好きOLのゆいちむは「思春期に刻まれた毒は、記憶の雪解けとともに現実を侵食する。」、タレントのYOUは「あの頃って とにかく眩しかった みたいに言うけれど その眩しい光の影といったら 漆黒で残酷で怖かったんだ」と、エヴァの心情に焦点をあてた。他、枝優花、氏家譲寿(ナマニク)からもコメントが到着した!当時、エヴァに何が起きたのか…?儚くも美しい<復讐劇>。是非スクリーンで確かめてほしい!
コメント(順不同・敬称略)
あの頃って とにかく眩しかった みたいに言うけれど
その眩しい光の影といったら 漆黒で残酷で怖かったんだ
YOU(タレント)
13歳の少女の心が破壊される。
壊した者には居場所があるのに、壊された者は居場所もない。
理不尽過ぎる。
でも現実だ。
覚悟して観て欲しい。
悪い予感はすべて当たる。
内藤瑛亮(映画監督)
思春期に刻まれた毒は、記憶の雪解けとともに現実を侵食する。
これは復讐譚なのだろうか。
むせかえるほどの孤独と絶望が、それすらも曖昧にしてしまう。
ゆいちむ(映画好きOL)
心の瘕は化膿する。
癒えることはなく、膿を垂れ流しながら、瘴気を放ち続ける日々。
壊死していく心の先にある、冷たい終幕。足元に感じた冷たさに、思わず指先がこわばった。
氏家譲寿(ナマニク)(文筆業・映画評論家)
子供たちのなかで繰り広げられる
大人には見えない地獄がジワジワと続く時間
そしてそれを例え心の奥底に葬ったとしても
水面下で時間をかけ
その人間の心も生活も蝕み溶かしていく様を
こちらに刻みつけるような痛みがあった。
これを反面教師、のような簡単な言葉では
片付けられない。
枝優花(映画監督・脚本・写真家)
INFORMATION
●公式サイト:http://melt-film.com
●公式X:https://x.com/melt_film