ENVii GABRIELLA メジャー2ndフルアルバム『ENGABALL』全曲レビュー、「DANCE」をテーマにエンガブの神髄を追求した10曲
ゲイ・オネエであることの全てを武器に、音楽をメインにバラエティ・ショー・ファッション・アートなどを作り出し、“総合オネエ・エンターテイメント”と称される3人組アーティストENVii GABRIELLA（通称：エンガブ）が4月16日に、メジャー2ndフルアルバム『ENGABALL（エンガボール）』をリリースする。
エンガブはアーティスト・作家としてメジャーアーティストにも楽曲提供しているTakassy(souljuice)、アーティスト・タレントとしてTVやイベントなどでも活躍するHIDEKiSM、ダンサーとして活躍しているKamusによる3人組ユニット。YouTubeチャンネルの登録者数は20万人を超え、TOKYO FMではパーソナリティも務めるなど多方面に活躍の幅を広げている。そんなエンガブの最新作『ENGABALL』は「DANCE」をテーマに書き下ろされた新曲10曲を収録。ここから、1曲ずつ掘り下げて紹介していきたい。
M1「Love is Always Light of My Life」
ダンスアルバムのオープニングを飾るのに相応しいシティ・ポップ要素も感じられるような爽やかなラブソング。音色やコーラスの心地良さ、解放感と疾走感が相まって、夏のドライブソングとしても愛されそうな1曲だ。ラップパートやライブでクラップでの一体感が生まれそうな遊び心あふれる展開やアレンジも魅力。体が自然に動き出す、アルバム全体の期待値とワクワク感が一気に高まるダンスナンバーとなっている。
M2「誕生誕生Birthday」
3月に先行配信されていたアルバムのリード曲。緩急のある曲調や後半に向けたドラマチックな展開、全肯定してくれるようなスーパーポジティブな歌詞。まさに、エンガブらしい多幸感あふれるバースデーソングに。大人になると自分からは言い辛くなってくるが、自分の誕生日をガンガンにアピールしていこうという思いが込められている。“誕生日誕生日誕生日誕生日誕生誕生”と繰り返される中毒性の高いキャッチ―なサビもポイント。メンバーがラジオで「令和の誕生日ソングの鉄板になってほしい」と語っていたが、まさに新しい誕生日の定番ソングが誕生した。
M3「利害一致」
都会の夜を感じさせるようなダンストラック。曲調やノリの心地良さに加えて、ほぼ全編日本語詞のメロディへのハマり方も絶妙で心地良く、また何度も展開し変化していくサビも聴きどころのひとつとなっている。酸いも甘いも知り尽くしたかのような恋の駆け引きを歌った歌詞にも注目して聴いてほしい大人の恋愛ソングだ。
M4「OL -Happy Ever After」
4つ打ちのビートが耳と心に響いてくる印象的なナンバー。少し懐かしい80年代のユーロビートのテイストとサビのメロディラインが癖になる。是非、転調したラスサビからのアウトロにも注目して聴いてみてほしい。曲の終わりで3人がポーズを決め、歓声が上がるシーンまでもが思い浮かびそうなラストとなっており、ライブでのパフォーマンスが楽しみな1曲だ。
M5「Raining Raining」
様々なジャンルのダンスナンバーが次々と飛び出すバラエティに富んだアルバムの中で、本曲ファンクやヒップホップ、ソウル、ゴスペルなどの要素が融合されたのスタイル「New Jack Swing」で変化を付けた本曲は、90年代J-POP風味も感じられる、カラオケ全盛期世代を直撃するような歌いたくなる1曲だ。水滴のサウンドエフェクトやオーケストラル・ヒットなど遊び心満載の効果音や曲のアレンジに注目して聴いてみるのも面白い。
M6「HSP」
HSP（Highly Sensitive Person）＝「非常に繊細な人」について歌った1曲。自分もHSPなのではないかと感じていたというTakassyの心の中を歌詞として表現している。Hyper PopやKawaii Popとも言われるジャンルの曲で、早口で歌われる歌詞や中毒性のあるサビなど、今回のアルバムに独特な彩りを添えているダンスナンバーだ。
M7「Divalicious」
語りかけるような低音のボーカルで始まるクールなダンスナンバー。一聴しただけだと、シンプルなメロディラインにも感じられるが、心を刺激するリズムと音使い、かけ声や笑い声など遊び心あふれるトラックが耳に残り、聴けば聴くほど癖になる1曲だ。ライブでは思わず「Divalicious」というコールや「Oh la la la la」というフレーズを口ずさんでしまう、一体感が生まれる曲になりそうだ。
M8「Unloved」
ノイジーなエレキギターから始まる骨太で男気あふれるロックナンバー。ダンスアルバムの流れの中に突如現れるシンプルながらもヘヴィーなロックサウンドからは、ミラーボールやシャンデリアに飾られたナイトクラブで踊るダンサーの姿が連想され、エンガブの世界観とのリンクを感じられるのではないだろうか。ロッカーのような艶っぽさと掠れた声のシャウトが同居したボーカルにも注目して聴いてほしい1曲だ。
M9「サイコダンス」
先行配信第1弾となっていたリード曲で、癖になるフレーズが多いエンガブの楽曲の中でも中毒性の高いナンバー。今作の中でも特に異質なイントロの音色と「サイコ！サイコ！」というフレーズが頭の中で鳴り続けること必至だ。まさにエンガブ流盆踊りといった趣で、繰り返される「サイコ！」は途中から「最高！」と空耳して、聴く者の気持ちをさらに昂らせていくような不思議な楽曲となっている。ライブでは「サイコ！サイコ！サイコ！」という歌詞に合わせたキャッチーなダンスにも注目。
M10「(Life is always like a )Ball」
美しいピアノの音色と囁くようなセリフで始まる楽曲。最後まで踊ることをやめない、人生をとことん謳歌しようとしている…⋯そんなエンガブの生き様がギュッと詰まったような今回のアルバムを締め括るのに相応しい1曲だ。美しいコーラスやドラマチックな曲の展開に心を揺さぶられ、1曲目から通して聴いていると、この曲が終わる頃には1本の映画を観終えたかのような感覚を味わえる。まさに、エンガブ流エンタテインメントの神髄とも言えるダンスアルバムであったと実感できることだろう。
なお、通常盤のBlu-rayには、新曲のMUSIC VIDEOやメイキング映像を収録。KING e-shop限定豪華盤のBlu-rayには、昨年ソールドアウトし大盛況だったZepp DiverCity公演の模様が収録されており、それぞれ今回のアルバムと合わせて映像でもエンガブの世界観を楽しむことができる。
やはり、エンガブは聴くだけではなく、現場に足を運び体感するエンターテイメントだ。6月からは東京・大阪・名古屋・札幌・福岡の5都市で、エンガブ史上最大規模となるZEPPツアーを開催。このダンスアルバムの世界観がライブハウスでどのように表現、再現されるのか？どんなダンスやパフォーマンスで観る者を魅了してくれるのか？とても楽しみだ。是非とも全国のZEPPで、3人が織り成す“総合オネエ・エンターテイメント”を体感してみてほしい。
Information
メジャー2ndフルアルバム『ENGABALL』
発売日：2025年4月16日発売
buy：https://www.kingrecords.co.jp/cs/g/gKIZC-776/
listen：https://engab.lnk.to/engaball
【KING e-SHOP限定豪華盤】
品番：ECB-1773
価格：￥13,200 (税込)
仕様：CD+Blu-ray+サコッシュ+キーチャーム
CD収録内容：
01. Love is Always Light of My Life
02. 誕生誕生Birthday
03. 利害一致
04. OL -Happy Ever After-
05. Raining Raining
06. HSP
07. Divalicious
08. Unloved
09. サイコダンス
10. (Life is always like a )Ball
Blu-ray収録内容：
ENVii GABRIELLA LIVE TOUR 2024「DVORAKKIA」 2024年7月14日 Zepp DiverCity（TOKYO）
01. Sail On
02. B&G
03. Message in a Bottle
04. Portrait of Love
05. Petal Dance（Zepp ver.）
06. BL（Short ver.）
07. Kamus Solo Dance
08. DVORAKKIA（Zepp ver.）
09. APHRODITE
10. Fate（Zepp ver.）
11. 哀恋
12. Moratorium（Short ver.）
13. Strangers
14. melamela
15. Cherry Pie
16. Mother Ship
17. 僕の名を持つ君へ
＜アンコール＞
18. メドレー
～ハッピーハッピーウェイウェイドンチー
～Lonely Burning Boom Boom Night
～PAY ME～AMNESIA～High Heels
19. イキル
20. 豪華ネェサン
【通常盤】
KIZC776～7/￥4,950 (税抜価格 ￥4,500)/CD+Blu-ray
CD収録内容：KING E-SHOP盤と同じ
Blu-ray収録内容：リード曲MV＆メイキング
店舗購入特典：フェイスペイントシール
