ヒプマイ11thライブ MAD TRIGGER CREW&どついたれ本舗 DAY1公演レポート

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9月でプロジェクトの始動から8年目を迎える、音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」(通称:「ヒプマイ」)。複雑かつ丁寧に作られた物語やキャラクター、それを演じる声優キャストによる楽曲や音声ドラマを軸に、コミック、ゲームアプリ、舞台、アニメなど、多彩なメディアへとそのアプローチを展開している。

また、プロジェクト初となる映画『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』(通称:ヒプムビ)が今年2月に公開。この作品は日本で初めての観客参加型「インタラクティブ映画」として公開され、観客が行う選択によって各上映回のストーリー展開や物語の結末が異なるという仕組みになっている。そこには映画というメディアにおいても変わらない、ヒプノシスマイクが持つ革新的な精神が反映されていた。

そして、ヒプマイとしては11回目となるライブ「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 11th LIVE ≪Final D.R.B≫」は、映画の劇中で描かれるファイナルディビジョン・ラップバトル〝First Stage〟の対戦カードに沿った組み合わせで開催。「シブヤ・ディビジョン”Fling Posse” & シンジュク・ディビジョン”麻天狼”」に続く、11thライブの第二弾となる「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- 11th LIVE ≪Final D.R.B≫MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗」公演が、日本工学院アリーナにて9月20日・21日の2日間にわたり行われた。本稿ではその初日の模様をレポートする。

ヨコハマ・ディビジョン”MAD TRIGGER CREW”の青、オオサカ・ディビジョン”どついたれ本舗”のオレンジと、推しディビジョンのサイリウムやリングライトを持つオーディエンスがカラフルに彩る会場。17時に明かりが落ちると、ステージにはMAD TRIGGER CREWから、碧棺 左馬刻役・浅沼晋太郎、入間 銃兎役・駒田航、毒島 メイソン 理鶯役・神尾晋一郎が舞台向かって左より登場。そしてどついたれ本舗から、白膠木 簓役・岩崎諒太、躑躅森 盧笙役・河西健吾、天谷奴 零役・黒田崇矢が舞台向かって右より登場し、大きな歓声が会場から上がる。ライブは「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +」からスタート。「Hoodstar +」では、互いのディビジョンの健闘を祈るようにフィストバンプ(グータッチ)をし、その光景に拍手が湧き起こる。

MCでは浅沼はキャラクターの左馬刻になりきり「よく来たなおめえら!」と叫び、後半では自身の言葉で「素敵な景色を見せてください」と挨拶した。「両ディビジョンの曲で思いっきり盛り上がってください」と話す駒田。「What’s My Name?」という呼びかけに、観客から「理鶯」というレスポンスが起こった神尾と、MAD TRIGGER CREWが挨拶をする。

続くどついたれ本舗は「いつもは(キャラクターの性格上)感じ悪いと言われるんですが、今日はヨコハマと一緒なので柔らかくみえるんじゃないかと思います」と話す黒田、「会場や配信でご覧の皆さん、出席率がいいですね」と、教師である盧笙のキャラをなぞる河西、「皆さん盛り上がってまっか?みなさんも出し切って、最後まで盛り上がっていきましょう!」と明るく呼びかける岩崎と、それぞれのスタイルで挨拶をした。

そしてライブはMAD TRIGGER CREWからスタート。横浜出身のラップグループ:ICE BAHNが作詞に関わり、ハードなリリックと音韻を強調したラップで聴かせる「HUNTING CHARM」、ラテン・ジャズ的なトラックと3人のユニゾンも心地よい「Scarface」と、会場をMAD TRIGGER CREWらしいタフな世界観で染め上げていく。
一転して、作詞作曲にウルフルズのトータス松本、作詞にラッパーのSHINGO★西成が参加した「笑オオサカ!~What a OSAKA!」で、軽やかな空気を醸し出すどついたれ本舗。ヒップホップユニット:梅田サイファーが制作に参加した「なにわ☆パラダイ酒」でも、どついたれ本舗ならではのコミカルなカラーを提示。MAD TRIGGER CREWとどついたれ本舗という、カラーの違う二組が同時にステージに登るというのが、この日の楽しさの一つだと言えるだろう。

ステージには浅沼と岩崎が残り、左馬刻と簓のデュエット曲「Double Trouble」を披露。ライブでは初披露となるコラボレーションは、それぞれのキャラクターの違いが、ユニゾンや掛け合いで絡み合い、穏やかな空気が会場に広がっていく。

DJ U-ICHIのDJプレイに続いて、再びMAD TRIGGER CREWとどついたれ本舗が6人でステージに登場。「ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +」が流れると、浅沼の「下手な口上は無しだ。俺様のこれまでをてめえにぶつけてやんよ!」、岩崎の「勝つんは俺らや、覚悟しいや!」というコールに続いて楽曲をパフォーマンス。
「ヒプムビ」のリバイバル上映館へと中継を繋ぎ、会場、Abemaでの配信、ライブビューイングに集ったファンに感謝の言葉を伝える6人。同時に、余談多めのトークも展開され、二組の仲の良さを感じさせる。
そのまま「ヒプムビ」でも披露されたMAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗「Out of Harmony」へ。楽曲を手掛けたのは、ヒプマイ・プロジェクトの開始当初から楽曲提供を続けるALI-KICK。バトルらしい、お互いのストロングポイントをぶつける熱量の高い楽曲のパフォーマンスに、会場のボルテージも上がっていく。
山嵐のKOJIMAとKAI_SHiNE、そして湘南乃風のHAN-KUNが制作に携わった「Choice Is Yours」で始まったMAD TRIGGER CREWのライブ。続くどついたれ本舗は、作詞にR-指定、作曲にDJ松永という、Creepy Nutsの二人が参加した「笑門来福」と、「ヒプムビ」劇中楽曲を披露。それに続いてMAD TRIGGER CREWは「Yokohama Walker」、どついたれ本舗は「あゝオオサカdreamin’night」と、お互いにディビジョンのクラシックとも言える曲を披露し、その「原点と現在」をパフォーマンスとして繋いでいく。

神尾「本日は 誠にありがとうございました。(キャラに則って) みんな、いい目をしている」
黒田「 あっという間ですね。 今日は「笑門来福」を皆さんの前で披露できたのは嬉しいですね」
駒田「ヒプマイの明るさが形になった合唱も含めて、皆さんの熱気がこちらの高ぶりを超えてくれるのは、感動します」
河西「みんなの通信簿にハナマル書いときます。今日も最後まで楽しんで盛り上がりたいと思います」
浅沼「皆さんがエネルギーをくれるのが本当に嬉しいことです。8周年は皆さんが支えてくれたおかげです。今日も素晴らしいライブになりました」
岩崎「皆さんの一体感を感じられました。この熱気を浴びれることが本当に幸せです」
と6人はオーディエンスへの感謝や、プロジェクトへの思いをそれぞれの言葉で語った。

そして「SUMMIT OF DIVISIONS」「Hypnotic Summer」「Next Stage」をメドレーで披露。
浅沼の「めんどくせえ毎日だが、生きていくんだぞ!」というコールに続いて、ラストは「ヒプムビ」のエンディングを飾る「MIC AS ONE」。Day2公演への意気込みを語り、ステージを後にした。

Text by:高木”JET”晋一郎

SETLIST

ヒプノシスマイク 11th LIVE≪Final D.R.B≫MAD TRIGGER CREW & どついたれ本舗

■音楽配信はこちら:https://playlist.kingrecords.co.jp/?post_type=playlist&p=2435

SETLIST

1. ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +
2. Hoodstar+
3. シノギ(dead Pools)
4. HUNTING CHARM
5. Scarfece
6. 笑オオサカ!~What a OSAKA!
7. なにわ☆パラダイ酒
8. 縁 -ENISHI-
9. ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +
10. Out of Harmony
11. Choice Is Yours
12. 笑門来福
13. Yokohama Walker(Remastered)
14. あゝオオサカdreamin’night(Remastered)
15. SUMMIT OF DIVISIONS
16. Hypnotic Summer
17. Next Stage
18. MIC AS ONE


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